茨城医師の乱 自民大量離党で民主支持に 

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自民党の有力な支持団体だった「茨城県医師連盟」(原中勝征委員長)が民主党支持に回り、保守王国と呼ばれた
茨城県の政治勢力が地殻変動を起こしている。上部団体「日本医師連盟」は自民支持だが、開業医中心の県医師連盟は
、診療報酬の引き下げなど政府・与党の医療費抑制策に対する不満がくすぶっていた。事態を重く見た自民県連は5月、
党員だった原中氏に離党を勧告したが、かえって反発が広がり、医師と家族で構成する県連の「県医療会支部」
(会員3472人)は3400人以上が事実上離党、有数の職域支部の解体に発展した。【八田浩輔、橋口正】

 その影響をまともに受けているのが、茨城6区(つくば、土浦市など)で11期連続当選を目指す元厚生相の
丹羽雄哉氏(65)だ。連盟は後期高齢者医療制度への反発から県内全7選挙区で民主支持に転じ、同選挙区では
民主が擁立する元厚生省課長の大泉博子氏(59)を支援。民主も30日、元厚生相の菅直人・代表代行を送り込み、「厚生対決」に拍車をかけた。

 丹羽氏の選挙事務所で顧問を務めたこともある連盟幹部は「自民党ではなく、丹羽先生との戦い」と息巻く。
原中氏は親交の深かった丹羽氏が「現場に目を向けずに官僚の代弁者になった」と周囲に漏らす。
 「人間を年齢で区別するような高齢者医療制度は、必ず廃止しなければなりません」。30日夜、
菅代表代行はつくば市内のスーパー駐車場で、社会保障制度の改革と政権交代の必要性を訴えた
。原中氏も地元の医師会幹部と共に顔を見せた。
 一方、自民をかねて支持してきた県歯科医師連盟など県内の医療系13政治団体は29日、異例の共同会見を開き、「今まで通り自民党を支える」と宣言した。

 医療業界の結束を誇示したが、与党追従に批判的な選挙区内の歯科医や薬剤師、介護職員などは8月1日、
大泉氏の医療政策を支える新組織を発足させる予定で、足元はおぼつかない。

 丹羽氏は前回衆院選で、次点の民主候補に2倍近い得票で圧勝した。初出馬以降、
選挙戦で駅前での演説はしなかったが、今回はつじ立ちに加え、支持者宅へあいさつ回りをして、
訪問先で驚かれている。丹羽氏は「これまでの実績を信任してもらいたい」と話している
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090731ddm041010050000c.html?link_id=RSH01