夏目漱石傍系の曾孫が「夏目漱石財団」とかいう利権団体設立も、漱石直系の孫が反対。★2

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1 ボロニア・ピンナタ(福岡県)

最近、僕のところに「夏目漱石財団」なるものを設立したので協力してくれとの手紙が届いた。
一部の親族が関わっているらしいが、僕の連絡した親族たちは困惑し、いささかうんざりしている。
放置しておくと混乱も予想されるので、急きょ相談の上以下のような文書を報道機関、出版社、博物館などに送付した。
各方面に周知し、良識的な判断を望みたい。 2009.7.12 夏目房之介

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みなさまいつもお世話になっております。
このたびは、漱石長男純一の息子・夏目房之介として、夏目漱石に関連することでお知らせがございます。
本年6月17日付で私のもとに「夏目漱石財団」設立の知らせ及び協力要請の手紙と、一般財団登記の事項
説明書コピーが送られてきました(同様のものが漱石長女筆子の娘・半藤末利子宛にも送付)。
それによると設立は本年4月1日。

(中略)

財団登記の規制緩和による設立のようですが、こうした動きには、私も半藤末利子も関与しておりませんし、
また協力するつもりもありません。夏目沙代子家以外の他の親族からも、この話は聞いておりません。
また登記された「目的」にある「人格権」はそもそも相続されないもので、何らかの権利が相続されるとすれば
権利の管理に関しては相続者全員の同意が前提のはずですので、「目的」自体、不可解な部分の多いものです。

ご存じのように漱石の著作権は戦後すぐに消滅しております。その後も、著作物の利用、演劇・映画化など翻案、
あるいは漱石写真の利用、漱石イメージのCM利用など、様々な場合の問い合わせが父・純一や私のもとに参りました。
が、私の代になってからは、消滅した著作権に関する案件はもちろんのこと、他の利用もすべて一切の報酬を要求せず、
介入もしないことを方針にしてきました。