http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009062602000087.html 七月一日から、一定の安全基準を満たした新型車に限り、幼児二人が同乗できる
「自転車三人乗り」が解禁される。その新型車の認証などに関係する六つの
公益法人のうち五法人に計十五人の旧通商産業省や警察庁などのOBが天下
っていることが分かった。
三人乗りが認められる新型の自転車には、強度や安定性など六つの要件が求められる。
要件を満たさない自転車で三人乗りをした場合、都道府県によっては指導や警告の
対象となることがある。
メーカーは、新型の自転車を、日本車両検査協会か自転車産業振興協会(いずれも
財団法人)に検査費用を支払い、安全性が認められれば、社団法人自転車協会が
発行する「BAAマーク」か財団法人製品安全協会の「SGマーク」に料金を支払い
シールを張って販売する。
業界団体である自転車協会にはOBはいなかったが、製品安全協会には旧通産省OBが
常勤で二人。二つの検査機関にも旧通産省を中心に七人が天下りしていた。
また、三人乗りを認める新型自転車の仕様を決めるにあたり、安定性や転倒時の衝撃
などを調査研究した財団法人日本交通管理技術協会には、警視総監経験者を含め警察庁
OBが五人。幼児を自転車に乗せている母親を対象にしたアンケートを実施した財団法人
日本自転車普及協会の役員には、旧通産省と警察庁OB計三人(うち二人は自転車産業
振興協会と兼務)が就任していた。
<3人乗り自転車> 幼児2人をサドルの前後に乗せる3人乗りは、本来は禁じられて
いるが守られていないのが実情。2007年末に警察庁が禁止指導を強める方針を打ち出した
ところ、子育て中の主婦を中心に猛反発が起き、同庁は交通教則への禁止明記を見送った。
同庁は有識者検討会の結論を受け、十分な強度やブレーキ性能、駐輪時の転倒防止など
安全基準を満たした自転車に限り、3人乗りの容認を決めた。
【依頼216】