越谷市大吉の大吉調節池で20日午後、埼玉東部漁業協同組合(本部・越谷市、浅古登組合長)が小学生を招いてナマズ1000尾を放流した。
北川辺町の養魚場で孵化してから約20日間の稚魚たちで、約5センチに育っていた。
招かれたのは同市新方地区の「たけのこ子ども会」の子らで、父母も一緒に約30人が参加した。
ナマズを初めて見る子らがほとんど。みんな市立鷺後(さぎしろ)小学校に通う児童たち。
「長いオタマジャクシみたいだ」と1年生の近藤翔太君。「初めて見た。ぬめぬめしてたけど楽しかったよ。
でも正直言うと、気持悪かった」と6年生の新堀敦哉君。「ぬめぬめしてたから、逆にすごいかわいかったジャン。
大きく育ってねって、思った」と6年生の吉沢萌々茄(ももか)さん。2年生の木村優希君は「かわいかったよ。しっぽがぐにゃぐにゃ動いていた」。
中略
この日は、県漁業協働組合連合会(本部・さいたま市浦和区、浅古登会長)の県内全域の
10漁協が一斉にナマズ約9千500匹を放流した。東部漁協は大吉調節池のほか
大落古利根(おおおとしふるとね)川、綾瀬川、末田用水の3河川で計2千匹を放流した。
放流に立ち会った県水産振興課の水産担当、関森清己主幹(54)は
「ナマズはどこで卵を産むか知ってますか。じつは田んぼです」と明かした。
「かつてナマズたちは、農業用水から田んぼに入ってきて、オスとメスがからんで、
卵を産んだ。今はコンクリート護岸などのために、用水から田んぼに上がれない構造になってしまったんです」と関森さん。
「そうなんだよ。ナマズはどうすりゃいいんだ。ドジョウもメダカもみんな田んぼで育ったんだ」と、
県漁業協同組合連合会参事の古賀好一さん(60)。
真夏のような炎天下、柳の木陰で、ナマズ論議は白熱する一方だった。
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