過去最大の景気対策や税収不足の穴埋めのため、国債が大量に発行されている。
市場価格の下落に伴い、国債が示す長期金利(新発10年債利回り)は上昇傾向だ。
金利上昇が続けば、企業向け長期融資や住宅ローンの金利も連動して上がりかねない。
せっかくの景気対策が裏目に出て、下げ止まりの兆しが出てきた景気に冷や水となる恐れがある。
長期金利は日米欧で上昇。財政悪化への市場の警戒感だけでなく、景況感改善も背景にある。
国内金利は年初の1・2%台から、28日には一時、約半年ぶりに1・5%台に上昇した。
国債は7月以降、増発が加速する。市場では「長期金利は年内に1・7%台になる可能性がある」
(大和証券SMBCの末沢豪謙金融市場調査部長)ともみられている。
政府は昨年からの景気対策や本年度当初予算などで、財投債を含め計70兆円弱の国債を市場に
放出する計画。国の借金は膨らむ一方だ。財政健全化の旗振り役、与謝野馨財務相は今月20日
国と地方の基礎的財政収支を2011年度に黒字化する目標を「到達できない」と白旗を揚げた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009053001000547.htm 依頼319