大賞に福井県の川辺さん/現代ガラス展
◆全国から応募108点
若手のガラス造形作家の登竜門「第4回現代ガラス展in山陽小野田」(山陽小野田市
など主催、朝日新聞社など後援)の審査が行われ、大賞に福井県あわら市の川辺雅規さん
(37)の「Cocoon」(コクーン、繭の意味)が輝いた。7月17日に同市文化会
館で開幕する同展で、他の入選作とともに公開される。
3年に一度開かれる同展。今回は全国から108点の応募があり、58点が入選した。
横山尚人審査員長は(日本ガラス工芸協会理事)は「レベルは上がっている。いい作品に
出合い、今回ほどエキサイトした審査はなかった」と講評。大賞の川辺さんの作品を「形
も色も技術もいいだけでなく、芸術的な感動を与えてくれた。崇高な精神性を感じる」と
絶賛した。
「Cocoon」は長さ80センチの小品。この作品に、川辺さんは「繭の中では、大
空へ羽ばたくことへの期待と外の世界に対する不安を抱いているだろう。温かくやさしく
包まれた中で様々な思いに駆られながら、緊張感に満ちた長い一瞬を感じているにちがい
ない」との思いを込めた。受賞について「とにかくうれしいの一言に尽きる。ずっと支え
てくれた家族、何よりも亡き父に報告できることがうれしい」と喜びを語った。
優秀賞には、岡山県倉敷市の田辺茉子さん(26)の「浮(ふ)」、山陽小野田市長賞
には広島県福山市の現役大学生、光井威善さん(21)の「躍進」が選ばれた。
審査員賞は次の5点(敬称略)。竹本亜紀(富山市)「ツヅレオリ」、近田芳明(愛知
県甚目寺町)「水月」、富永良(松山市)「YG4」、佐々木雅浩(名古屋市)「転成」、
梶原朋子(富山県高岡市)「うたかた」。
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000905190004