>>1 【ワシントン=有元隆志】
ピンクのボクサーパンツにビーチサンダル姿で、イスラム原理主義勢力タリバンと戦う
米軍兵士の写真が米国内で注目されている。
アフガニスタンでAP通信の従軍カメラマンが撮影したこの写真は、
20日付米紙ニューヨーク・タイムズに1面カラーで掲載された。
兵士は米陸軍のザカリー・ボイド特技兵(20)。
5月11日、アフガンの山岳地帯の陣地で、仮眠中だったところ銃撃が始まったため飛び起きて、
銃をとってヘルメット、防弾チョッキをつけたものの、ズボンをはく暇もなく、
パンツ姿にサンダルをはいたままで銃撃戦に参加した。
AP通信によると、写真が米紙に掲載されると、ボイド特技兵はテキサス州に住む両親に連絡し、
「クビになるかも」と心配したという。写真はテキサスの地元紙にも載ったという。
懸念は取り越し苦労だったようで、ゲーツ国防長官は21日夜のニューヨーク市内での講演で、
「彼はすぐに銃をとって、防御態勢に入った」とボイド特技兵を称賛した。
米軍はアフガニに増派され、タリバンとの間で激しい戦闘が展開されている。
写真は敵と対峙(たいじ)する兵士の息づかいを伝えている。
もっとも、パンツには「アイ・ラブ・ニューヨーク」の文字が書いてあったため、
地元テキサスではちょっとした物議を醸しているという。