【未来と過去にも記録スペースを確保!】DVDの2000倍入る大容量の「5次元ディスク」、豪大学が開発
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0905/21/news039.html 大容量の「5次元ディスク」、豪大学が開発
ナノテクノロジーを使ってディスク容量をDVDの2000倍に増やす技術を、オーストラリア
の大学がデモした。 (2009年05月21日 12時41分 更新)
DVDの2000倍の容量の「5次元」ディスクを実現する技術を、豪大学が開発している。
豪スウィンバーン大学の研究者は5月21日、ナノテクノロジーを使って大容量5次元
ディスクを構築する方法を初めてデモした。
現行のディスクは3次元構造だが、同校の研究者は、ナノ粒子を使ってスペクトル(色)
の次元と、偏光(polarisation)の次元を加えることができたという。これらの次元を加える
ことで、ディスクの物理的な大きさは変えずに、容量を増やすことが可能になるとミン・グー
教授は言う。 色の次元を作り出すために、グー氏らは金ナノロッドをディスクの表面に
付加した。ナノ粒子はその形に従って光に反応するため、ディスクの同じ場所にさまざまな
異なる波長で情報を記録することができる。現行のDVDは1つの色の波長でのみ情報を
記録している。 さらに、偏光を利用してもう1つ次元を追加した。ディスクに光波を当てた
ときに、光波の電界が金ナノロッドに合わせた方向を向くことから、さまざまな角度から
異なる情報の層を記録できたという。これは360度の回転が可能で、例えば、0度の角度で
情報を記録し、その上に90度の角度から情報の層を記録しても相互の干渉が起きないと、
研究者らは説明している。
書き込み速度などまだ解決していない問題はあるが、研究者らは、5〜10年以内に商業
利用できるようになると自信を持っている。彼らは既に、Samsungと契約を結んでいる。
この研究の成果は21日発行のNature誌に掲載されている。