観光地として人気の大阪・ミナミで、新型インフルエンザ感染拡大の影響で観光客や修学旅行生が激減し、
商店主らから悲鳴が上がっている。道頓堀界隈(かいわい)では人通りが通常の半分ほどに減り、
関係者からは景気の落ち込みを心配する声が出ている。
「人通りは普段の半分以下。ただでさえゴールデンウイーク明けで暇な時期やのに…」。
派手な看板の飲食店や土産物店が並ぶ道頓堀。客の呼び込みに
声をからしていた「本家大たこ」店長の林美樹さん(33)は肩をすくめた。
月末には修学旅行で訪れる中学生らから授業の一環でインタビューを受ける予定だったが、
19日に急遽(きゅうきょ)、学校からキャンセルを告げられたという。林さんは「昨日の夕方までは
人通りも普通だったのに」。
界隈の数少ない観光客のほか、飲食店や土産物店の店員もマスク姿が目立つ。
「マスクをつけている人ばかりで異様な感じ。みんな騒ぎすぎなのでは」と、和歌山市から買い物で
訪れたパートの女性(42)。
客足の減少は土産物店も直撃。道頓堀にほど近い戎橋筋商店街にある「いちびり庵」では19日、
売り上げが半分程度まで落ち込んだという。店では客の不安をやわらげようと、
店員のマスクをキャラクターがプリントされたタイプにしたが、焼け石に水。
店の社長で同商店街振興組合理事長の野杁育郎さん(61)は「大阪の景気の落ち込みが心配。
感染予防は大切だが、ウイルスが弱毒生で危険性が低いなら早く通常に戻ってほしい」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090519/bdy0905192054031-n1.htm 依頼611