【依頼316】
《通勤ルポ》乗客3割がマスク、せき込む乗客に視線集中
新型インフルエンザの国内感染が判明してから初めての平日となった18日朝、感染が確認された人の
多い神戸−大阪間の通勤電車には、マスク姿の人が目立った。阪神電車ではラッシュ時、3割ほどの
乗客がマスクを着用。JR、阪急電車なども学校が休校措置を取り、通学客がほとんどいないためか、
ラッシュ時の乗客数は、いつもよりもやや少なめだった。
兵庫県西宮市の阪神西宮駅では、ホームにマスク姿の人が目立った。神戸から大阪方面に向かう快速急行
奈良駅行きに乗車すると、3割ほどの人がマスクをしていた。
感染の経緯や状況が解明されていないだけに、不安に思う人も多いのか、マスクをしていない初老の
男性がせき込むと、車内の視線が集まっていた。車両には中高生らの姿はほとんどいなかったが、
制服姿の女子生徒がマスク代わりなのか、口元をハンカチで押さえていた。
また、感染者が出た県立神戸高のほか、私立小学校など複数の学校の最寄り駅となっている神戸市灘区の
阪急・王子公園駅。通学時間帯は多くの生徒らでにぎわうが、この日、学生服姿はみられなかった。
「いつもならこの時間は小学生が改札を走り抜けていくんだけど…」と同駅の男性駅員(49)。
通勤客の男性会社員(58)は「いつもよりかなりすいていた」と話していた。マスク姿でホームで
電車を待っていた男性会社員(32)は「神戸で感染者が出たということで、急きょ買いに行った」と話した。
一方、JR大阪駅では、山陽線網干駅から乗車した兵庫県姫路市の男性会社員(47)が「学生は
ほとんどおらず、車内はマスク姿のサラリーマンばかり。こんなすいてる通勤電車は初めて」と話していた。
ただ、神戸−大阪間以外の路線は、マスク姿の人も比較的少なく、通勤ラッシュもほぼ通常通りだったと
いい、京阪寝屋川市駅から京阪電車を利用したという大阪府寝屋川市の男性会社員(42)は「マスク姿
もいたが、まばらだった。乗客数も普段と変わりない気がした」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090518-00000560-san-soci