銚子市長に野平氏=市立病院再開は「公設民営」−千葉
市立総合病院の休止に端を発して前市長の解職請求(リコール)が成立したことに伴う千葉県銚子市の出直し市長選が
17日投開票され、無所属で元市長の野平匡邦氏(61)が、前市長やリコール派候補ら5氏を破り当選した。投票率は58.87%。
市立病院の再開問題が最大の争点で、いずれの候補も病院の早期再開を掲げたが、野平氏は「公設民営」での再開を公約に挙げ、
「経営のプロを呼び、医療と経営を分ける必要がある。ある組織と話を進めており、必ず再生する」と訴えてきた。
野平氏は2006年7月の市長選で病院存続を公約に掲げた前市長に惜敗。しかし、その前市長が医師不足と財政難を理由に
昨年9月、病院運営を休止した。これに対し、市民グループが公約違反として解職請求し、住民投票で解職賛成が過半数を
占めた結果、前市長は失職した。
出直し市長選では、リコール推進派が分裂したため解職賛成票が分散。同派各候補者は主に市が運営する「公設公営」
型病院の早期再生を主張する一方、「(入院を伴う)二次救急の当初からの再開は不可能」としていた。今回の選挙の結果は、
二次救急のある「公設民営」型病院が選ばれた格好だが、地域医療を支える公立病院の診療休止に不安を募らせる市民の
思いに応えられるか、野平氏の行政手腕が試される。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009051700248