辞任に至った経緯を重く受け止めよ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090511/194285/ 小沢代表の辞任は、公設第一秘書が政治資金規正法違反で逮捕・起訴されたことが
契機となっている。その影響を相当強く受けたと思える世論調査の結果から、小沢氏の
周辺も辞任一色に染まった。
今回の辞任によって、小沢氏の秘書の政治資金規正法違反の逮捕・起訴を行った
検察の捜査のあり方、説明責任の問題から目を逸らすようなことはあってはならない。
小沢氏の辞任で、検察の政治資金規正法違反の捜査のあり方という問題から
世の中の感心が離れてしまったとすると、こういったことがいつ何時繰り返されるか
分からないことになる。それは民主主義にとって重大な脅威だ。
3月初めの段階で次期総理の有力候補とされていた野党第一党党首が検察の
捜査の影響で辞任するに至ったという事実を重く受け止めるべきだ。改めて、検察の
捜査とは何だったのか、どんな問題があったのか、それに対して検察が十分に
説明責任を果たしたのか――。これを機会に十分に議論し、問題として受け止め
なければいけない。
(略)
民主党はもちろん、自民党も含めた政治全体が検察の捜査が不当な政治介入では
ないか、という問題意識を持って闘う必要があったのではないかと思うが、そのような
状況にはならず、マスコミの報道も一方的に小沢辞任論に傾く中では、小沢氏の
辞任は致し方なかったのかも知れない。そういう意味で、同じ辞めるのだったら、現時点が
ベストのタイミングだったのではないかとは思う。いずれにしても、起訴直後ではなく
ここまで辞任問題を引っ張ってきたことは、検察にとっては相当のプレッシャーに
なったはずだ。(談)