絵の具代わりにアキカン! 高校生らの空き缶アート、藤沢駅で展示中

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1 イヌムレスズメ(新潟県)

高校生ら「空き缶アート」に挑戦/藤沢

空き缶を使った現代アート作品が八日から、藤沢駅北口近くの藤沢サービスセンターギャラリー(藤沢市藤沢)にお目見えする。
作者は箱根町在住の造形作家、剱持啓子さん。市内の高校生の手伝いを受けながら七千個以上の空き缶で制作、独特の光を放つ一つの空間が広がっている。

剱持さんは、一九四九年、京都市生まれ。鋼材を溶接してつくった骨格に綿布をかぶせ、布にさび色をにじませた「SANAGI(さなぎ)シリーズ」などで知られる。
一九九七年に県美術展大賞を受賞、国内外で個展を開いている。

テーマは「Kon(魂)の部屋」。空き缶約七千七百個を使った空間が一つの作品だ。

四畳半ほどの部屋の壁に、上部を切り取った缶を、中の空洞が見えるようにすき間なく取り付けた。
ライトアップによる光が缶内部で屈折し、幻想的な空間を作り上げた。剱持さんは「心的にも動的にも、その原動力となるエネルギーのありかをKonと名づけた。
個々がそれぞれ輝くエネルギー、魂を感じてほしい」という。

今回の展示に欠かせない力となったのが、地元の高校生。
剱持さんがことし一、二月、文化庁の「芸術家等派遣事業」で美術を教えた県立大清水高校(同市大鋸)の生徒たちだ。
同校の生徒たちがつくった「空き缶アート」も学校の敷地内に飾ってある。

その縁で、三月末から始まった今回の作品のワークショップにも参加。
空き缶を切る作業などを手伝った。「身近なものから芸術のアイデアが浮かぶことを知ってほしかった」と剱持さん。教えをもとに、生徒と共同でつくった力作だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090506-00000006-kana-l14