メキシコ「第一号」は?…感染源、小さな村の4歳児に注目 (読売新聞)
メキシコ発の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染が世界的に拡大する中、
同国東部のベラクルス州が、今回の感染源ではないかという見方が出ている。
養豚場がある小さな村に住む男児(4)の症状が、「感染確認第1号」とみられているためだ。
「頭がとても痛かった。息ができないかと思ったよ」−−。29日付の英紙ガーディアン(
電子版)は、男児にインタビューした際の模様をこう伝えた。ラグロリアに住むエドガ
ー・エルナンデス君(4)。3月下旬にかかったものの、奇跡的に回復し、地元メデ
ィアは感染源解明につながる貴重な「生き証人」とみている。
エルナンデス君の場合、4月3日に診断を受けた際に、病院の看護師がのどの粘膜
のサンプルを取り、2週間後に米国の研究機関に送って再検査をしたところ、陽性反応が出たという。
村には米国資本の豚肉会社が経営する大規模な養豚場があり、フンの処理などを
巡って、以前から住民とトラブルになっていた。
村人の間では2月以降、エルナンデス君と同様の呼吸器障害や高熱の症状が相次ぎ、死者も出た
。3月には患者が人口の6割にあたる約400人に拡大し、「異常な風邪が流行している」との不安が一気に広がった。
村の男性(34)は今回、新型インフルエンザの症例などを報じたテレビを見て、「我々と同じ病気だ」と叫んだという。
ただ、震源地の特定には謎も残されている。エルナンデス君以外の村民からは、陽性反応が確認されなかったという。
村の豚肉会社は、「うちの豚にインフルエンザの兆候はなく、ワクチンも打っている」と病気との関連を否定し、
メキシコ農業省も、同社の豚からウイルスは検出されていないと指摘する。
http://news.www.infoseek.co.jp/top/story/20090429_yol_oyt1t00669/