北京五輪の聖火リレーが長野市内で行われてから丸1年となった26日、チベット問題への関心を高めようと
市内各地で有志によるイベントが開かれた。リレーの出発地を返上した善光寺では、
昨年3月以降に中国チベット自治区などで起きた騒乱の犠牲者の追悼法要が行われた。
法要は、善光寺の僧侶らでつくる「平和を願う僧侶の会」や市民グループ「チベットの風」などが企画。
約70人が本堂に入り、同寺徳行坊の住職、若麻績敬史さんがチベット人111人、
中国人12人とされる犠牲者の名前や年齢を読み上げ、冥福を祈った。
法要の後、チベット難民の子どもの支援に取り組む「チベタン・チルドレンズ・プロジェクト」
東京事務局の金田太朗さん(33)は、ネパール国内の難民支援者から寄せられた「チベット
ために多くの方が長野に集まったことは難民にも伝わっており感謝しています」とのメッセージを読み上げた。
また、リレーのゴール地点になった若里公園では、チベットの写真などを
展示して交流する催しがあった。チベットの人権問題の解決を目指すNGO「SFT日本」の代表で、チ
ベット人のツェリン・ドルジェさん(35)は「この1年で状況はさらに厳しさを増している」と話していた。
http://www.shinmai.co.jp/news/20090427/KT090426SJI090010000022.htm