拝啓、ジョン・レイン

このエントリーをはてなブックマークに追加
1 フクジュソウ(アラバマ州)

暗殺者、そして逃亡者――見たことのない“東京”を駆ける椎名桔平が背負った孤独

舞台は東京。だが、スクリーンに映し出される街並は、見知ったはずの
東京でありながらどこか知らない異国の地の裏街のような雰囲気を漂わせている。
ターゲットを全て自然死に見せかけて殺害する暗殺のプロでありながら、
罠に堕ち、当局に追われる身となったジョン・レインはこの街を疾走する――。
演じるは、椎名桔平。ジョン・レインの知的で冷たい一面と、時折、垣間見せる
人間味あふれる部分を見事に演じわけ、さらに激しいアクションシーンも
こなした椎名さんに『レイン・フォール/雨の牙』の魅力を聞いた。

ラストシーンの
選択に、背負ってきた人生がにじみ出る

米海軍の秘密工作員として数々の
作戦に携わってきた過去を持つジョン・レインを演じる上で、監督からは
「孤独を背負ってほしい」という注文がつけられたという。

「映画には描かれない、ジョン・レインのバックボーンについても、監督と
一緒にかなり詳細に作り上げていきました。その上で感じたのは、彼が常に
抱えている葛藤ですね。人間的なふるまいをしたいと思う半面、拭いきれない
過去の傷を持っていて、他人の優しさを受け入れられない。自分のルール、
信じる道に沿って歩き続ける中で、殻をまとって生きているんです。
みどり(長谷川京子)と出会うことで、その殻を破りはしないんだけど、少しずつ
違った表情を見せるようになる。彼の中に内包された、相反する感情をそこで
出すようにしました。孤独、ということに関して言うなら、最後のみどりとの
シーンでの彼の選択には、彼が背負ってきたものが出ているのかな、と思いますね」

http://www.cinemacafe.net/news/cgi/interview/2009/04/5890/