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学校側に理不尽な要求をする保護者「モンスターペアレント」問題など、学校と保護者間のトラブル対策の
一助になればと、成田市教育委員会は、弁護士や児童相談員らでつくる「学校問題解決支援チーム」を
発足させた。県内の自治体では初の試みとされ、市教委は「信頼関係を築くための後押しになれば」と
効果に期待を寄せている。 (宮本隆康)
市教委によると、「義務教育は無償だから給食費は払わない」「子どもが学校に行きたがらないから
教師が迎えに来るべきだ」−など、保護者からの理不尽な要求は増加傾向にある。
運動会でやりたい種目だけに参加しようとする子どもに教師が注意すると、「明日から学校に行かせない」と
保護者が怒ったケースも複数あったという。
教育現場では、若い教師を中心に、保護者の強引な要求に精神的に追い詰められ、休職したり、退職した
してしまう例もあり、支援チームを発足させることになった。
チームは弁護士、臨床心理士、精神科医ら専門家三人、児童相談員ら市民代表二人、市の職員四人の
計九人で構成。定例会を毎月一回開き、学校側から困っている問題について報告を受け、解決策などを
助言する。学校側の代理として保護者側と交渉する一方、保護者からの相談にも応じるという。
このほか、「初動マニュアル」を作成し、教師に保護者への対応の仕方を指導する。
市教委は「現場で対応できないような要求もあるが、最初のボタンの掛け違いでこじれる場合もある。
第三者がかかわることで、保護者と理解し合い、学校を応援してもらえるようにしていきたい」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20090421/CK2009042102000076.html