新潟県内の中学生のフットサル大会で今年1月、チームのコーチを務める教頭(47)が、
苦手との対戦を避けるために、選手にわざと負けるように指示、実際に大敗していたことが分かった。
日本サッカー協会では、「フェアプレー精神から著しく外れている」(田嶋幸三専務理事)として9日、
この教頭を12か月間のサッカー関連活動停止とする異例の懲罰を科した。
日本協会によると、上越市内の県立の中高一貫教育校は、5チームによる予選リーグで
3連勝して上位2位以内が確定し、8チームによる決勝トーナメント進出が決まっていた。
しかし、1位で予選通過した場合、準決勝で、過去の対戦で苦手としていたチームと
対戦する可能性が高かったことから、コーチを務めた教頭は、
決勝進出チームに与えられる県大会の出場権確保が難しくなると判断。
予選リーグ最終戦で大敗して2位となれば苦手との対戦を避けられると考え、「オウンゴールで敗退するしかない」と選手に指示したという。
試合は、同校が6連続で自らのゴールにシュートを入れる異常な展開となり、
審判が注意。対戦相手も「没収試合にしてほしい」と要望したが、規定にないことから続行され、
同校は0−7で敗れた。チームの監督を務める同校の非常勤講師は、
他の試合の審判をしていたため指示の現場にはおらず、試合前に知ったが、講師と教頭という関係から注意することは出来なかったという。
同校は思惑通り2位となったが、決勝トーナメント初戦で別のチームに敗れ、結局県大会出場を逃した。
教頭は、試合の数日後に学校側に報告。1月中旬からサッカー部の指導を外れている。
同校の校長は、「このような試合はあってならなかった。教頭も生徒も大変反省している。
生徒と一緒にフェアプレー精神を改めて確認していきたい」と話している。
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