全日本女子レスリング選手権最終日は5日、東京・駒沢体育館で7階級の決勝があり、55キロ級はアテネ、北京両五輪金メダルの
吉田沙保里(綜合警備保障)が8連覇を遂げた。吉田は昨年12月の全日本選手権でも優勝しており、9月の世界選手権代表に内定した。
48キロ級で2年連続5回目の優勝を決めた坂本真喜子(自衛隊)ら5階級の優勝者も世界選手権代表に内定した。
59キロ級は全日本選手権を欠場した正田絢子(京都・網野高教)が制したため、内定者が出なかった。
北京五輪代表で48キロ級の伊調千春(綜合警備保障)、63キロ級の伊調馨(同)、72キロ級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)はいずれも欠場した。
◇ロンドン見据えフォールに磨き
吉田は1回戦の第1ピリオド早々、フォールを狙いにいったところを逃げられ、逆に押さえられそうになった。「(審判が)おれなら、フォールを取っていた」
と栄和人・女子強化委員長が振り返ったように、両肩がマットにつきかけた。
2点を失ったがブリッジで切り抜け、その後は得意のタックルでポイントを重ねた。吉田は「情けない。このままでは(12年ロンドン五輪での)3連覇は無理」と振り返った。
それでも最終的には圧倒的な力の差を見せつけて8連覇。失点はいずれも攻められてのものではなく、詰めの甘さから、自ら相手に許したものだ。
吉田は今、ロンドン五輪に向けて「以前より腕力、体力がついているので、押さえる時は押さえてフォールする」ことをテーマにしている。
今回の失点もさらなる高みを目指しているからこそのものだ。吉田を超えようかという若手は、現段階では見あたらない。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20090406k0000m050060000c.html