アクションゲームで目が良くなる――米大学が報告
「Call of Duty 2」などのアクションゲームをプレイした被験者は、
コントラストの微妙な差を知覚する能力が向上したという。(ロイター)
2009年03月30日 11時38分 更新
成人がアクションゲームを多くプレイすると、目が良くなるかもしれない。研究者らが3月29日に発表した。
彼らは、被験者にビデオゲームトレーニングプログラムを受けさせたところ、
グレイの陰影の微妙な差を知覚する能力に優位な向上が見られたと報告している。
この発見は、夜間の運転に問題を抱える人々の助けになるかもしれない。
「通常、コントラストの知覚能力の向上は、眼鏡の着用か目の手術――視覚に対する何らかの変更――
によってもたらされる」と米ロチェスター大学のダフネ・バベリア氏は語る。
同氏の研究はNature Neuroscience誌に掲載されている。
「だがわれわれは、アクションビデオゲームは脳が既存の視覚情報をより効率的に処理する
トレーニングになり、その改善効果はゲームをやめてから数カ月続くことを発見した」
研究チームは22人の被験者を2つのグループに分けた。1つ目のグループはアクションゲーム
(Acitivision Blizzardの「Call of Duty 2」とEpic Gamesの「Unreal Tournament 2004」)をプレイした。
2つ目のグループは、手と視覚の連係がそれほど必要でないElectronic Arts(EA)の「The Sims 2」をプレイした。
2つのグループは9週間にわたって50時間ゲームをプレイした。トレーニングが終わった時点で、
アクションゲームをプレイした被験者は、陰影の識別能力が平均で43%向上していた。
Simsをプレイした被験者にはそうした改善は見られなかった。
アクションゲームをかなりやり込んだ被験者は、コントラストの微妙な差を知覚する能力が58%向上したという。
「アクションゲームをプレイすると、視覚処理に関連する脳の経路が変わる。
この種のゲームは人間の視覚系を限界まで使い、脳がそれに適応する」とバベリア氏は発表文で述べている。
同氏は、今回の研究で、アクションビデオゲームトレーニングが視力矯正を補完する上で
有用かもしれないことが示されたとしている。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0903/30/news035.html