【依頼90】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/sonogo/news/200903/CK2009032402000139.html 東京湾アクアラインから南に約十キロ離れた海底に今月下旬、新たなトンネルが“開通”する。
その名も「東京湾横断長距離海底シールドトンネル」。東京湾両岸の液化天然ガス(LNG)の
基地を一本のパイプラインで結ぶ東京電力の巨大プロジェクトで、首都圏の火力発電の効率化
が期待されている。
同社は千葉県富津市の富津火力発電所と川崎市の東扇島火力発電所にLNG基地を設置している。
特に富津は年間八百三十万トンを受け入れる国内最大級の基地で、京葉地区の五つの発電所に
燃料を供給し、首都圏の発電に大きな役割を果たしてきた。
両基地はガス導管で発電所にLNGを送っているが、ガス導管は東京湾の東西で分断されており
陸路、海路ともLNGをやりとりすることはできなかった。こうした中、東京湾岸の火力発電全体の
効率的な運用と安定供給を図るため、二〇〇〇年一月に「東西連係ガス導管」を新設するプロジェクトが始動していた。
完成した海底トンネルは延長約十八キロで、最深部は六十四メートルに及ぶ。内径三メートルの坑内に
厚さ約十六ミリの炭素鋼製ガス導管を設置。氷点下一六二度の極低温で貯蔵されているLNGを
海水の熱で気化する装置にかけて、双方向でやりとりすることになる。