【ウィーン26日小川敏】今年11月に退陣するエルバラダイ事務局長の後任選出を決める国際原子力機関(IAEA)の特別理事会は26日午前(現地時間)、2日間の日程で開かれた。
理事国関係者によると、同日午前中に3回の投票が実施され、駐国際機関日本代表部の天野之弥大使(61)が第1回投票で21票、第2回と第3回投票で20票を獲得する一方、
対抗候補者の南アフリカのIAEA代表ミンティ大使は14票、15票、15票と票を伸ばした。
ただし、両候補者とも当選に必要な3分の2の支持を獲得できなかった。
そのため、理事会は27日、両候補者に候補の継続意思を確認する一方、
新たな候補者選出プロセスを開始する予定だ。
IAEA事務局長選の勝利を今年最大の課題に掲げてきた日本外務省にとって、
事務局長選の苦戦は大きな衝撃であり、今後の活動にも影響を及ぼすことは必至の情勢だ。
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/090326-205719.html