http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009031502000062.html 【北京=平岩勇司】中国チベット自治区ラサで大規模暴動が起きてから14日で1年。
当局は治安部隊を投入して抗議行動を封じ込め、チベット政策の改善を求める海外の声は
無視する姿勢を貫く。今年は天安門事件20年など政治課題が多く、チベット問題への
対応は今後の「モデルケース」となりそうだ。
「『チベットに自由を』と叫び、ビラを配った僧侶らが各地で拘束された。非常に緊張した雰囲気だ」
四川省カンゼ・チベット自治州の僧侶は十四日、本紙の電話取材に早口で語り「これ以上は
危険で話せない」と電話を切った。香港メディアによると、同日のラサ市内は大半の商店が休業。
数メートルごとに武装警官を配置する厳戒態勢が敷かれた。
米政府、欧州議会は今月に入り、中国にチベット政策の見直しを求める声明や決議を発表。
だが、温家宝首相は十三日の記者会見で「純粋な内政問題。外国の干渉は受けない」と一切の
譲歩をしない姿勢を見せつけた。
同日閉幕した全国人民代表大会(全人代=国会)では、政治改革論議は後退し、共産党の
指導強化や社会の安定を最優先する方針が確認された。党序列二位の呉邦国委員長は
「西側の政治制度を導入することは絶対にない」と多党制や三権分立を否定。金融危機の
影響で倒産や失業が急増、社会の不満が高まる中、「共産党の指導がなければ中国は四分五裂する」と本音を語った。
今年は、気功集団・法輪功が権力の中枢、北京の中南海を包囲した事件から十年(四月)、
天安門事件二十年(六月)、建国六十周年(十月)と、中国政府にとって敏感な課題が相次ぐ。
共産党政権はチベット問題と同様、国内では「力」による統治、海外の意見は黙殺することで
諸課題を乗り越える姿勢を貫くとみられる
立てて☆(ゝω・)vキャピ@614