【ロンドン=土佐茂生】経済危機に陥っているアイスランド政府は財政難のため、
防衛庁を廃止する検討を始めた。スカルフェディンソン外相が先月下旬、「1クローナさえ
無駄にしないため、省庁の再編や廃止の可能性がある」と述べ、外務省のもとにある防衛庁の
廃止を示唆した。
防衛庁は、51年から駐留していた米軍が06年に撤退したのを受け、昨年、設置されたばかり。
米軍が使用していた基地やレーダー施設の管理が主な業務で、09年予算案では12億クローナ
(約10億円)が計上されている。しかし、閣僚の中からは「過去の遺物」などと不要論も根強い。
同国は北大西洋条約機構(NATO)に加盟しているが、軍隊はなく、180人の沿岸警備隊を持つのみ。
http://www.asahi.com/international/update/0313/TKY200903130323.html