【依頼282】
映画:「おくりびと」脚本の小山薫堂さんに聞く /山形
3月10日13時3分配信 毎日新聞
◇「皆さんは最も感情移入できる」
アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の脚本を書いた放送作家、小山薫堂さん
(44)が9日、毎日新聞の取材に応じた。小山さんは「みなさんは世界中で最も感情移入する
ことができる特権がある」と、県民に呼び掛けた。【細田元彰】
◇実体験から「温かい田舎、銭湯で描く」
−−受賞して、真っ先に思ったことは。
取材で棺おけに入った時のこと。ふたを閉められ、真っ暗の中で目を閉じ「どうなるんだろうな、
この映画」とぼんやり考えてた。
−−「おくられびと」の心境?
中で寝そべると死を感じる。「いつかここに来るんだろうな」と。
−−好きな場面は。
銭湯の場面。実家の熊本・天草に帰省すると、近くの「糸湯」で、おかみさんが「あら、薫ちゃん、
大きくなったねえ」と。十数年ぶりでも覚えててくれてる。そんな田舎の温かい場面を描いた。
−−本木雅弘さんは芸達者でした。
たたずまい、りんとした空気感、まじめな芝居とコミカルな笑いとのバランス……。さすがでした。
−−4月から東北芸術工科大の教授。脚本を教える予定は。
教えません。
−−それは残念。
教えられるほど、ロジックがない。大学には映像学科もあるけれど、僕の仕事は、企画構想学科で
学生の企画力を育てること。
−−県民に一言。
鳥海山や庄内平野などの素晴らしい映像を見れば、「やっぱり山形っていいとこだ」と再発見
できるのでは。
3月10日朝刊
ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090310-00000110-mailo-l06