71歳おばあちゃんが32歳ひったくり男猛追
大阪市生野区の路上で7日、バッグをひったくられた71歳の女性が自転車で約300メートル追いかけ、
32歳の男を捕まえた。男は逃走途中に自転車のチェーンが外れ、走って逃げたが、
迫り来る“おばあちゃんパワー”に最後は息切れ。
民家の軒先に逃げ込んだところを女性に「何をやってんの」と一喝され、御用となった。
女性は「バッグを取られたことに腹が立った。絶対に捕まえてやろうと思った」と話しているという。
生野署によると、執念の追跡・逮捕劇があったのは7日午前8時ごろ。大阪市生野区林寺4丁目の路上で、
自転車で通勤途中の女性パート従業員に背後から自転車の男が近づき、追い抜きざまに前かごの
現金110円入りの手提げバッグをひったくり逃走した。
ひったくり現場は直線が続く道路。女性は逃げる男の姿を見失わないように、必死でペダルを踏んだ。
現場から約150メートル。男にアクシデントが発生した。自転車のチェーンが外れたため、男は自転車を
その場に乗り捨て、逃走した。走る男を追跡する女性。男は逃げる途中に女性の勤務先の近くを通過した。
女性は機転を利かし勤務先の男性社長(64)に「社長、来て来て」と応援を頼み、再び追いかけた。
男が走りだして約150メートル。男は息が上がり、民家の軒先に隠れようとしたという。
女性はへたり込んだ男に対して「何やってんの」と一喝し、腕をつかみ“逮捕”した。
男性社長も駆けつけ、生野署が窃盗の疑いで住所不定、無職早川英治容疑者を現行犯逮捕した。
逮捕現場近くの住民によると、早川容疑者は男性社長に「腹が減っていてどうにもならなかった。
最後は立っていられなかった」と話していたという。女性をよく知る男性は「小柄な普通のおばあちゃん。
毎日、隣の区の東住吉区から自転車で通勤していて、いつも気さくに声をかけてくれる」と話した。
当初、女性は「バッグを取られたことに腹が立った。絶対に捕まえてやろうと思った」と話していたが、
捜査員から犯人が30歳代と聞き「若いのにかわいそうなことをしたかな」と少し落ち込んでいるという。
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