未公開株詐欺が全国で多発 「株安」と「ネット取引普及」が被害拡大を助長か
「近く上場するから絶対に儲かる」 こんなあまい言葉で投資家をそそのかし、
実際には上場せず代金をだけをだまし取る詐欺が全国で増加している。
未公開株詐欺はなぜ最近多発しているのか。詐欺被害に詳しい横張清威弁護士(東京弁護士会)は
「最近になって流行りはじめたものではなく、昔から使い古された詐欺の手口」と前置きした上で次のように説明する。
「未公開株詐欺に騙される主な理由は3つあり、1つ目に非常に魅力的な話に聞こえること、
2つ目に知識の乏しさ、そして3つ目がその非公開性にあると思います 」。
投資家ならずとも誰もが株式上場により莫大な利益を得たIT長者などの話を聞いたことがあり、
未公開株に強い魅力を感じているが、実際には一般の個人投資家には未公開株について
詳しい知識を有している人はいないという。
また、株式上場されるか否かは、通常トップシークレットとされているため非公開で、それを確かめる術がない。
これらの事情が相まって、未公開株詐欺に騙されてしまう人が後を絶たないと横張弁護士は説明する。
未公開株詐欺は、古くからある詐欺の手口だが、近年インターネットを通じた株取引が普及しつつあることで、
株式売買について抵抗はないが知識の乏しい個人投資家が増えており、
それによって「未公開株詐欺被害が頻発している原因ではないか」 という。
近年株式市場では下落が続いており一般投資家は苦しんでいるだけに、
確実に儲けられるという話は投資家には魅力的だ。
今回の未公開株詐欺事件は、株安とネット取引の普及が招いた事件とも言えそうだ。
横張弁護士は 「くれぐれも『絶対に儲かる』などというセリフを信じないでほしい」 と投資家に呼びかけている。
http://moneyzine.jp/article/detail/135130/