一人旅の魅力

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240 すずめちゃん(アラバマ州)
寝台特急はやぶさに乗るのが夢で、去年乗りに行ったときのこと。
行きのはやぶさでノロウイルスを発症し、散々な目にあったが帰る5日目には回復していた。
その日は博多にいたので、博多からはやぶさに乗ることになっていた。

駅の待合室には、はやぶさに乗ると思しき小学生の大群がいたが、一人がどうにも熱っぽいようだった。
俺はかばんの中から未使用の熱さまシートを取り出し先生に渡した。

これがきっかけで仲良くなった男女約20名の小学生の大群、なんと乗車が同じ号車だったのだ。
彼らは上五島から来て、名古屋ではやぶさを降り長野に向かうらしい。
すっかり引率の先生と化した俺、男の子の区画で小学生に戻って様々な話をした。
恋愛話、エロイ話、東京の話、大学の話・・・
寝台の作り方がわからない(シーツを敷くなど)女の子たちに指導したりもした。
夜は更け、車内は暗くなり子供たちに寝るよう指示すると翌日の見送りを約束させられた。

約束どおり4時半におき、寝ている子供たちをたたき起こし準備させると、まだ暗い名古屋に到着し俺はデッキまで見送った。
最高にたのしい思い出となったあの「はやぶさ」、子供たちはもう中学生になっているはずだ。
そしてその「はやぶさ」は、今年2009年3月13日をもって廃止になる。

俺は、あの夜のことをずっと忘れない。あの子達は美しい上五島で楽しくやっているだろうか。
もう一つの約束、五島への旅もいつかきっと果たしてみたい。