車が売れないを通り越して「作れない」…自動車立国ニッポンの崩壊現場

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1 すずめちゃん(福島県)

もうクルマが造れない! 決してコケおどしじゃない。今年に入って、そんな事態がすでに始まっているのだ。

「168件」――。民間調査大手の帝国データバンクが明らかにした09年1月の製造業者倒産件数である。
この数字は1カ月間としてはバブル崩壊後最多で、1年前より52%も増加した。

倒産企業の中で目立つのが、自動車関連。早くも12社が倒産した。
バックミラー、自動車用ゴム製品加工、カーエアコン部品企業などだ。

今回、自動車メーカーを頂点とする系列下に位置する4次、5次の下請け企業がバタバタといった。
「仕事がなく、資金繰りがつかない」というのが最大の倒産理由だ。

トヨタ、ホンダ、日産ら大手8社が一斉に減産や工場休止などに踏み切った影響が早くも表れた。
「受注が昨年10月以降、10分の1に減った」(関東地区の自動車関連会社)ところがレアケースではないという。

1月に倒産した千葉県の自動車窓枠加工会社は8工場を持ち、この分野で県内大手だった。
一時年商17億円を計上していたが、昨年9月期には7億円まで落ち込み、赤字に転落。民事再生法適用を申請した。
息の根を止めたのは、昨年暮れ以降の受注半減だ。

金融機関の融資姿勢にも問題がある。
「銀行が融資額を要請金額の半分以下に減らしたり、つなぎ資金を強制的に銀行への返済に回す“横暴”が
一向に改善されていない。また、保証協会を通じた政府の保証付き融資も下請け企業の倒産件数の増加を見れば、
効果が上がっていないことが分かる。統計には表れない零細企業の廃業、夜逃げもあるとみています」(調査会社関係者)

自動車関係者がこう打ち明ける。
「このままでは自動車不況の痛みが、2次、3次下請けまで回ってきます。もともと下請けは景気の良いときでも、
コスト削減の“カイゼン”を強いられてきているので余力がない。下請けが立ち行かなくなれば、国内でクルマを
製造できなくなるのは、火を見るより明らかです」

自動車立国ニッポンの崩壊は待ったなしだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/4020876/