去年、埼玉と東京で元厚生事務次官とその家族が相次いで襲われた事件で、殺害された元次官の山口剛彦さん夫妻をしのぶ会が、
13日夜、東京都内で開かれ、厚生大臣を務めた小泉元総理大臣らが故人をしのびました。
東京都内のホテルで開かれたしのぶ会には、山口さんが次官だった当時、厚生大臣を務めた小泉元総理大臣ら、歴代の大臣のほか、
厚生労働省の関係者や友人ら、およそ1300人が訪れました。会場には、山口元次官と妻の美知子さんが優しくほほえむ写真が飾られ、
遺族が花をささげたあと、全員で黙とうをして2人の死を悼みました。このあと、小泉元総理大臣が参列者を代表してあいさつし、「山口さんは、
沈着冷静な方だったが、厚生行政への使命感に満ちていた。当時は、介護保険が課題だったが、山口さんは、反発の声にも耳を傾けながら
強い情熱で取り組み、ともに努力した思い出がある」と述べ、故人をしのびました。厚生労働省の江利川事務次官は、記者団に対し、
「こうしてたくさんの人に集まっていただき、山口さんの人徳がしのばれる。わたしにとって、山口さんは役人生活の指導教官であり、
今日まで続けられたのは、役人生活のスタートで薫陶を受けたおかげだ。事件が起きたことをあらためて悔しく思う」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10014164291000.html#