京都大は12日、優れた研究成果を挙げた若手女性研究者を奨励する
「京大優秀女性研究者賞たちばな賞」の第1回受賞者に、生命科学研究科研究員の
本城咲季子さん(28)、基礎物理学研究所の延與(えんよ)佳子准教授(40)を選んだ
と発表した。「桃の節句」の3月3日に表彰式を行い、表彰状と記念盾を贈る。
日本の学術研究の将来を担う女性研究者を応援し、育てるのが狙い。
京大は大学院生の約26%が女性だが、女性教員の割合は約10%で、東京大など
旧7帝大の中で最も低い。女性研究者が活躍できる環境を京大でつくることも目的という。
人文・社会科学、自然科学の分野で学内から計22人の推薦があり、40歳未満の
研究者と博士後期課程の大学院生(いずれも推薦時)それぞれ1人を選んだ。
本城さんは線虫の実験で飢餓状態が寿命を延ばすことを遺伝子レベルで解析し
論文を英科学誌ネイチャーで発表した。延與准教授は原子核の新たなシミュレーションモデルを
開発、核構造で新たな知見を見いだして注目を集めた。
女性研究者支援センター長の稲葉カヨ生命科学研究科教授は
「素晴らしい研究を続けていただきたいと思った人を選んだ。やっていることに誇りを持って、
さらに活躍してほしい」と話していた。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009021200169