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顔写真に殺到するアクセス、容疑者ファンサイトも出現
この事件が脚光を浴びたのは、手口の残忍さや女性ばかりが次々と狙われたからだけではなかった。
それはメディアの報道スタイルだ。韓国では容疑者の顔写真や実名を“ぼかす”のが通例だが、今回は
違ったのだ。
韓国紙「中央日報」が1月31日午前1時50分ごろ、ニュースサイトに逮捕されたカン容疑者の顔写真
を実名とともにアップすると、ネット利用が半減する週末の未明の時間帯にもかかわらず、アクセスが
集中した。午後までに単一記事としては最多の106万アクセスを記録した。
同日付紙面からカン容疑者の写真掲載に踏み切った「朝鮮日報」のサイトも同じ現象が起きた。2日間
に寄せられたニュースへのコメントは実に300万件。
「『被害者の人権はどこかに消え、凶悪犯の人権だけが叫ばれている』との意見が多く、90%以上が
公開を支持した」(同紙)という。
整った顔立ち。《ハンサム》《欠点がない顔》《連続殺人犯には見えない》…。写真には、カン容疑者の
印象を記した書き込みが続いた。
両紙に追随するように「SBS」「KBS」「MBC」の3大テレビ局もその日の夜のニュースから順次写真
公開に踏み切った。
読者や視聴者におもねる対応とも受け取られかねないが、メディア側は「証拠が明確で犯罪抑止の
公益性が大きい場合、写真を公開できる」(朝鮮日報)「国民の知る権利と視聴者の通報を促すため」
(SBS)と公開の理由を述べた。
「連続殺人犯カン・ホスン様の人権のためのファンカフェ」との容疑者のファンサイトまで登場し、非難
の書き込みが殺到する騒ぎにもなっている。
京畿道の遺体遺棄現場での検証で、帽子を目深にかぶって殺害状況を淡々と再現するカン容疑者に、
集まった近隣住民から容赦なく罵声(ばせい)が浴びせられた。
「顔を見せろ。帽子を取れ!」
(略)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090211/crm0902111301011-n1.htm