スギ薬局が先物会社を賠償提訴 横領事件絡みで
2009年2月10日 20時37分
ドラッグストア大手のスギ薬局(現スギホールディングス、愛知県安城市)の元取締役経理部長
による横領事件に絡み、同社は10日、「元取締役が不適切な勧誘で取引を持ち掛けられ、多額の
損失を受けた」として、商品先物取引会社「大起産業」(名古屋市中区)を相手取り、約4500万円
の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。
元取締役は今年1月、スギ薬局の預金口座から現金3千万円を着服したとして、業務上横領罪
で起訴された。スギ薬局側は、大起産業の営業員が経理担当だった元取締役を狙い、「確実にも
うかる」と不適切な勧誘をしたと指摘。生じた損失を補てんするために会社の資金を不正流用して
いる事実を知りながら、さらに取引を続けさせたと主張し、「不十分な説明による勧誘や経理担当者
を狙った勧誘を禁じた商品取引所法に違反する」として、取引損の賠償を求めている。
大起産業の担当者は「経理担当を狙ったわけではない。契約時、元取締役はすでに先物取引の
経験があり、リスクも理解していた。元取締役が横領した金で取引しているとの認識もなかった」と
不適切な勧誘を否定した。
スギ薬局側は、元役員と取引のあった東京と大阪の先物取引会社2社も提訴する方針。
(中日新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021090203734.html