ネット世代が集う「社交場」はコスプレフェス これ豆知識な
宮代町のコミュニティーセンター「進修館」が、アニメや漫画の登場人物に仮装する「コスプレ」愛好者の人気を集めている。
西洋の神殿を連想させる建物などが写真撮影の背景として好まれ、週末はカラフルな衣装でいっぱいに。
ネット世代の若者が集う「社交場」となっている。
七日には「ジャパン コスプレ フェスティバル(JCF)」(同実行委員会主催)が開かれ、
約四百人がお気に入りのアニメキャラクターに扮(ふん)し、交流を楽しんだ。
「写真いいですか」「すてきな衣装ですね」。見知らぬ他人同士が共通の趣味を通して仲良くなる。
同じ制服を着た参加者が集まり、和気あいあいと記念撮影する姿はまるで修学旅行のよう。
千葉県から来た女子高校生(17)は「きょうはコスプレで知り合った社会人の友人と来た。
お互いに初対面でも気軽に話せるところが魅力」と語る。
にぎわう理由の一つが、施設の個性的な造り。
意匠を凝らしたアーチ状の建物、それを背景に広がる芝生広場が現実離れした雰囲気を醸し出す。
「初めて進修館に来たけど、広くて建物もきれい。また利用したい」と、東京都から来たコスプレ歴十年の会社員女性(30)。
撮影専門のカメラマンとして参加した鷲宮町の公務員男性(32)も「西洋風の建物と、芝生の庭園の組み合わせが絶妙」と評価する。
同館は一九八〇年にオープンした敷地面積約五千百平方メートル、鉄筋二階建ての施設。
コスプレ会場として利用され始めたのは約二年前からで、ネットを中心にうわさが広がり、利用者が殺到。
歩道や道路に人があふれたり、一般利用者との間でトラブルも起きた。
そこで町は貸し出し回数を原則月三回とし、過激なコスプレを禁止するなどのルールを設定。
その結果、大きなトラブルはなくなったという。
榊原一雄町長は「今後は東武動物公園のコスプレ博や鷲宮町の『らき☆すた』、
世界コスプレサミットなどとも連携し、観光の目玉として、さらに多くの若者が訪れてもらえるような仕掛けを考えていきたい」と話した。
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