【依頼669】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2009012802000110.html 首相の人気度ならオレの方が低かったと、自虐ネタで森喜朗氏が後輩の麻生太郎氏をかばったとか。
そんなベタ記事についつい八年前の森政権を思い出す。夏に都議選を控えていたし、参院選の年でも
あったから、衆院選のある今年と環境が似通っていた。
世論の支持が下落一途の総理総裁では選挙どころでない。焦った自民は、故・小渕恵三前総裁の残余の
任期、つまり森総裁の“持ち分”を縮めることで「森降ろし」を図った。総裁選の前倒し実施である。
党総裁の任期はいま三年になっている。実は麻生氏はその三年目にある。わかりにくいが、二〇〇六年
九月に総裁になった安倍晋三氏、次の福田康夫氏がそれぞれほぼ一年で辞めた、その残り任期を務めている。
区切りの総裁選がこの九月にくる。それまでに衆院解散をしないと、前後して衆院議員の任期満了が
やってくる。いずれにせよ、その総選挙は麻生氏を前面に有利に戦えるのかどうか。自民の空気は
どうやら「ノー」。そこで聞こえてくるのが再びの総裁選前倒しで「顔を変える」論なのだ。
もしかしたら森氏の二の舞いをさせられるかもしれない麻生氏は「私はけっして逃げない」の言葉が
お好きなようだから、猫だましみたいな、そんな話に乗るわけにはいくまい。
横綱と同じ。総理総裁は強くなくっちゃ。党にとっては悪役でも一刻も早くその手で解散を。
(谷政幸)