米倉さん「コクサイ競争力がつく。やめるわけにはいかない。新たな段階に入った。まだ拡大の余地がある。エネルギーを伸ばすべきだ。」
−−中東に約1兆円を投資して建設中の石油化学製品の合弁生産プラントがいよいよ稼働する
「昨年10〜12月に稼働予定だったが、技術的課題が見つかり、延期となっていた。ようやく解決し、
3月にも一連の設備がサウジアラビアのラービグで一斉稼働する。当社が石油化学事業を始めて以来の非常に大きな存在になることは間違いない。
安価な原料で、石化製品の生産ができるため、国際競争力がつく。アジアだけではなく、欧州進出への足がかりとしたい」
−−供給先の減産が進み、石化製品の需要が低迷している
「石化製品は、自動車や家電をはじめとするあらゆる産業の基礎原料だ。生産をやめるわけにはいかない。ラービグを活用し、強みを生かした経営をしていく。
塩化ビニール樹脂など、さまざまな樹脂の基礎原料であるエチレンは国内では2割減産しているが、現状のような輸出がない状態が続くとは思っていない。
今年後半には輸出も含め、立ち直りの兆しがみえてくるのではないか」
−−医薬部門で期待している分野は
「統合失調症の新薬が市場投入に向け、新たな段階に入った。
副作用が少ないというメリットがあり、150億ドルの市場がある米国での浸透を図れると考えている。
ただ、医薬全体の規模はまだ拡大の余地がある。長期的にみても、医薬部門を筆頭に情報電子、エネルギーの分野を伸ばすべきだ。
現在の売上高は石化が6割、その他の分野が4割だが、将来は今と逆になるようにしていく」
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200901140138a.nwc