ラスベガス発――カウチポテト族の暮らしが、今よりもっと快適になりそうだ。サルサソース
まみれの指でリモコンのボタンを押さなくても、腕を軽く振るだけで、望みどおりの操作がで
きるようになる日が来そうなのだ。
米Hillcrest Labs社が1月上旬の『Consumer Electronics Show』(CES)で紹介した運動感知
型リモコン『The Loop』は、同社独自開発のアプリケーションとインターフェースによる製品
で、ユーザーは任天堂の『Wiiリモコン』を使うのと同じ感覚でこれを操作できる。
センサーと加速度計の組み合わせにより、リモコンがユーザーの動きを感知して、それをス
クリーンに表示する。ユーザーは、画面を見ながら右か左のボタンをクリックするだけで、
操作を選択できる。
このリモコンのデザインは、通常のリモコンからたくさんのボタンを取り除いたものになって
いて、ボタンをクリックするという作業も、より直感的にできるようになっている。もっとも、今
のリモコンにまつわる最大の問題点、「家の中で誰がリモコンを持つか?」ということまでは
解決してはくれないが。
Hillcrest Labs社の技術は、米Eastman Kodak社や米Universal Electronics社の新製品に
も導入されている。同社はさらに、従来の赤外線リモコンが抱える照準線一致の制約を廃
したリモコンも開発している。
なお、Hillcrest Labsは2008年8月、同社の運動感知技術に関して特許侵害があったとして、
任天堂を提訴している。
http://wiredvision.jp/news/200901/2009011319.html http://img3.wiredvision.jp/news/200901/2009011319-1.jpg