「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」などICカード乗車券専用の自動改札機の導
入が鉄道各社で進む中、視覚障害者の間から不満の声が出ている。
視覚障害者は改札機が表示する残高が見えないことなどから切符を使う人も多いが、
ICカードと切符の両方が使える従来型「併用機」と、ICカード「専用機」との区別がつか
ず、専用機の前で立ち往生してしまうという。
専用機の配置場所は駅ごとに異なっており、識者から「配置する際のルールを考える
べきだ」との指摘が出ている。
2001年に導入が始まったICカード乗車券は、カードをかざすだけで改札機を通過で
き、切符を買う手間が省けるため、急速に普及が進んだ。鉄道会社での利用率は約7
割に達する。
こうした中、東京視覚障害者協会(東京)は昨年10月、JR東日本に改善を求める要
請書を提出した。同協会によると、視覚障害者はICカード乗車券を使う人もいるが、改
札機の残高表示が見えず、接触不良や残高不足でブザーが鳴った時に混乱するため、
慣れた切符の方を使う人も多い。しかし、改札機にじかに触れるまで専用機か従来機
かの区別がつかず、切符で専用機を通過しようとして立ち往生するケースが相次いで
いるという。
同協会では「専用機は廃止してほしい。廃止できないなら、どれが専用機か分かるよ
うにして」と要望。これまでJR東日本は障害者に対し有人改札口の利用を勧めてきた
が、これについても協会側は「問い合わせの客で込み合って長時間待たされることも
多い」とし、「自動改札で戸惑っている時に後ろの客から舌打ちされてつらい思いをして
きた。便利さの陰に隠れがちな障害者のことも忘れないで」と訴えている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090109-OYT1T00451.htm 甘ったれるな速報
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