小学生の運動不足を解消しようと宮城県教委などがリズム体操「みやぎっ子! 元気アップエクササイズ」を考案した。
模範演技を収録したDVDには、サッカーJリーグ2部(J2)ベガルタ仙台の「ベガルタチアリーダーズ」が出演。DVDを県内の全小学校に配り、体育の授業や運動会で活用してもらう。
エクササイズの所要時間は4分26秒。子どもたちが楽しみながら運動できるようバレーボールのスパイク、サッカーのシュートなど23種類の動作を盛り込んだ。
民謡「斎太郎節」のろをこぐ動きやフィギュアスケートのトリノ五輪金メダリスト荒川静香さんの得意技「イナバウアー」、卓球の福原愛選手の掛け声といった宮城ゆかりのユニークな振り付けを取り入れた。
音楽を担当したのは、仙台市でアマチュアの音楽活動に取り組む佐々木佳代子さん。元気いっぱいに体を動かせるよう、アップテンポな曲調にしたという。
県教委と仙台市教委、宮城教育大でつくる「子どものための体力・運動能力充実合同推進会議」が考案した。
文部科学省が取りまとめた体力・運動能力調査で、県内小学生の成績が全国平均より低かったため、2006年に制作を始めた。
推進会議は、DVDとセットでエクササイズの活用法や有効性を説明するパンフレットも作製。10月から順次、小学校に配っている。
仙台市西多賀小では12月、体育の準備運動にエクササイズを取り入れた。5年1組の広子侑樹君(11)は「激しい動きが多いけれど、みんなで体を動かすのは楽しい」と話した。
県スポーツ健康課は「運動好きな子どもを増やすため、楽しく体を動かすきっかけをつくりたいと考えた。まずは冬場の運動不足の解消に役立ててほしい」と話す。
07年度の体力・運動能力調査では、小学生の反復横跳び、50メートル走など8種目のうち、4種目で全国平均を下回った。
また、08年度の学校保健統計調査では、肥満傾向児の割合が小学生のすべての学年で男女とも全国平均を上回っていた。
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/12/20081229t15020.htm