告発から一カ月後、日亜化学工業は約千六百人の派遣労働者のうち、
勤続三年を超えた人から契約社員の採用試験を行うことをJMIUと約束。
翌年の試験で島本さんを含む組合員十人全員が面接で不合格になった。
その後、島本さんら組合員六人は、工場内の緑地管理などを行っている日亜化学工業の子会社に派遣先が変更された。
仕事は工場内の植木剪定(せんてい)や落ち葉掃除。
組合員の一人は「子会社の幹部から『組合に入ったから社員になれなかったんだ』と露骨に嫌みを言われた」と証言する。
六人は今年九月、契約を更新されずに職を失い、人材派遣会社との契約も解除になった。
島本さんは妻と長女(7つ)と病気がちの両親と暮らす。年の瀬になっても新しい職は見つかっていない。
「待遇が良くなると思ってやったことで、逆に職を追われてしまうなんて…」。島本さんに悔しさが募る。
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