【依頼468】
麻生首相が作曲家の故・遠藤実氏に贈ることを決めた国民栄誉賞。表彰の基準は
「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える顕著な業績」(同賞の規定)と
抽象的なため、これまでも時の政権が支持率上昇を狙って授与してきた側面もあるとされる。
その効果のほどは――。
国民栄誉賞第1号は77年の福田赳夫内閣での王貞治氏。これまで計15人に贈られた。
朝日新聞の世論調査で、賞を贈った前後の内閣支持率の変化をみると、上昇が9回、
下降が4回、横ばいが2回。
支持率が上がった例が多いものの、国民栄誉賞のおかげかどうかははっきりしない。
森政権は00年10月、高橋尚子氏に授与したが、支持率は23%から18%に下落した。
宮沢政権は92年の参院選直前に長谷川町子氏への授与を決め、
選挙対策との指摘も受けたが、支持率は33%のままで特に変化はなかった。
小泉元首相が01年10月、イチロー(本名・鈴木一朗)選手に授賞を打診し、
辞退された例もある。
http://www.asahi.com/politics/update/1220/TKY200812190411.html