構造主義の祖、レヴィ=ストロース100歳に

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229 さやいんげん(千葉県)

>>1
【スパゲティ氏の評価】
リーバイス・トラウス(ジーンズ)氏の功績は、未開部族の社会における「数学的法則の発見」と、
「神話におけるパターン化の定立」であり、哲学・思想界では
前者をもって「近代科学を主軸とする、西欧近代主義への一撃」とみなしている。
というのは、西欧近代主義は「西欧文明=理性的=意識主義的=合理性=その女王としての数学」
という図式と、「未開部族=非理性的=キリスト教化・文明化の対象」という図式を
対立させて、これを地理的・精神的植民地主義の大義にしていたわけだからである。

これに対してリーバイス・トラウス氏は「文明化」されていないはずの未開部族が、
「無意識」で高度な数学的法則を用いて交差いとこ婚という文化的ルールを
運営していたことを実証して、「未開部族も合理的なシステムの生を営んでいるんだよ」
と主張したわけだ。しかしこれは後から判定するとE・Oウィルソンらによる「社会生物学」に
きわめて接近した業績といえる。「社会生物学(=進化心理学)」によれば、昆虫ですら
数学的・幾何学的な法則をもちいて社会システムを運営しているわけで、
結局のところリーバイス・トラウス氏の発見した「構造」は、生物学者が「文化人類学者から貰った
単なる一データ」として、生物学主義に吸収されてしまった。

では「神話におけるパターン化の定立」はどうかというと、これは民族学者らがトラウス氏より
前に研究しており、民族学者ウラジーミル・プロップや心理学者カール・グスタフ・ユングなどを
類似研究として挙げることができる。だからこの分野におけるトラウス氏の業績とは、畢竟「二番煎じ」
の印象が否めない。しかしこんなトラウス氏が「構造主義の祖」として「フランス現代思想」という
一大潮流の源泉になったという歴史現象は、「二度の世界大戦→冷戦」という激動のカオス現代に
晒されていた大陸系哲学者の「溺れる者、藁にもすがる」という「錯乱」なのか、それともトラウス氏のもつ
独特の「文体」のもつ「教化能力」によるのかなど、「構造概念そのもの」ではなしに、
その「構造概念」の「アカデミズム的影響」はまだ考究される必要があると考える。(spagetty 2008/11/28)
230 さやいんげん(千葉県):2008/11/28(金) 09:00:08.49 ID:FIfNydCP BE:1341468195-BRZ(11112)

>>229
僕が本気で京大大学院レベルのインテリジェンスな小論考を書いたら、
みんな固唾を飲んでスレが止まってしまったな。すまない(´・ω・`;)