【ニューヨーク小倉孝保】カリブ海の島国ジャマイカの国会(定数60)は25日
20年間停止状態にある死刑執行を再開するかどうかの投票を行い、賛成34、反対15で再開を決めた。
昨年12月、国連総会が初めて死刑執行の一時停止を求める決議を採択して以降、死刑再開を決めたのは初めてとみられる。
労働党のゴールディング首相は「国会の判断を尊重する」と述べ、死刑を再開する意思を鮮明にした。
ジャマイカでは最近、麻薬組織による犯罪が多発。人口約270万人のうち昨年、子供65人、警察官19人を含む約1400人が殺害され
世界銀行の調査では世界で最も殺人の発生率の高い国の一つに挙げられる。
犯罪の多発が観光産業への打撃になるとして政府に対策を求める声が強く、1月の調査では国民の8割が死刑再開を支持。
一方、人権団体やキリスト教会などは警察力強化で犯罪に対応すべきだと主張し国会で議論が続いてきた。
ジャマイカでは1988年2月を最後に、行政判断で執行が停止されていた。
◇死刑執行停止決議
国連総会が昨年12月、初めて死刑執行の一時停止を求めて採択。104カ国が賛成し、日本や米国など54カ国が反対した。
拘束力はない。今年も総会第3委員会(人道問題)が同様の決議を採択し、2年連続で総会でも採択される見通し。
潘基文(バンギムン)事務総長は今年、「死刑廃止は世界のすう勢」との初の報告書を発表している。
ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081126-00000071-mai-int 依頼485