午前の東京株式市場では日経平均が大幅続落。米国株の急落を受けて海外勢が売り圧力を強め、10月29日以来の8000円割れとなった。
米議会が自動車メーカー救済をめぐって紛糾、悪化の度を強める米国景気の一段の下押し圧力になりかねないとの警戒感が強まったことから、
主力株が軒並み売り込まれた。市場には10月の急落後いったん小康状態にあったが、再び下落局面に入るのではないかとの懸念が広がっている。
前場の東証1部騰落数は値上がり255銘柄に対して値下がり1370銘柄、変わらずが74銘柄だった。
19日の米ダウ工業株30種は8000ドルを割り込み、5年半ぶりの安値で引けた。
これを受けて海外勢が売り圧力を強め、日経平均は寄り付き後間もなく8000円台を割り込んだ。
「海外勢がバスケット売りのほか、銀行、ハイテク、鉄鋼などの個別銘柄に大口売りを出している」(大手証券)との声が上がった。
市場では主力株が軒並み売り込まれ、とりわけ19日に業績予想の下方修正が相次いだ損保の下げがきつくなった。
東京海上ホールディングス(8766.T: 株価, ニュース, レポート)や三井住友海上グループホールディング(8725.T: 株価, ニュース, レポート)は
ストップ安をつけ、損害保険ジャパン(8755.T: 株価, ニュース, レポート)は売り気配のまま前場は値付かずで終わった。
ただ、日経平均の8000円割れでは年金資金の買いが入ったとみられ、7900円前後では底堅い展開になった。
「年金買いと海外勢の売りの綱引きになっている。きょうのところは年金買いが下支えになりそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35011120081120 依頼589