通信機器メーカーの米Infinera社と米Juniper Networks社,通信事業者の米Level 3 Communications社,
独自の通信網を米国の大学組織で運営する「Internet2」と,米エネルギー省向け通信網の運用組織
「Energy Sciences Network(ESnet)」は2008年11月18日,伝送速度が100ギガビット/秒のEthernet(100GbE)
の技術開発と試験を共同で,しかも積極的に進めることで合意した。
高性能コンピュータの国際会議および展示会である「Super Computing 2008(SC08)」の場で発表した。
100GbEは,2002年に10ギガビットEthernet(10GbE)の光ファイバを用いる仕様が標準化された後,
次の標準化目標とされた。しかし,40ギガビット/秒の仕様の標準化案との綱引きやブロードバンドのバブルが
はじけたことなどで具体的な標準化作業が始まったのは2008年になってからである。
今回の動きは「教育および研究分野では,100GbEのような大容量のネットワークをより強く必要としてきている」(Juniper社)
など,現場でのニーズの高まりにメーカーや事業者が自信を持ち出したことの表れといえそうだ。
この発表に先駆けて,Infinera社はSC08での展示会場で,米IXIA社など複数の通信機器メーカーと,
100GbEの草案「IEEE P802.3ba」を基にした通信機器の試作品の相互接続実験のデモを披露した。
Infinera社によれば,標準化作業は2010年6月に完了する見込み,という。
「802.3baのtask forceには我々のメンバーが二人いる。仕様がある程度固まった段階で,
標準化完了を待たずに製品を出荷することもあり得る。ただし,現時点ではまだ早すぎる」(同社)。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081119/161498/ トラフィック爆発を次世代イーサが救う
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080214/293817 依頼587