今年度新たに中国残留孤児と判明した秦永珍さん(73)、李義華さん(63)、康玉芹さん(68)の3人が17日、肉親捜しのため
終戦後初めて一時帰国した。秦さんは父方のいとこの可能性がある女性が見つかり、19日に対面調査に臨む。ほかの2人は
身元につながる有力な手がかりがなく、厚生労働省は3人が中国に戻る28日まで情報提供を呼び掛ける。
3人は厚労省で会見し、対面調査を控える秦さんは「日本での記憶がわずかで、会いに来てくれる人が誰だか分からないかも
しれない。身元が判明すれば、生まれ故郷を訪ねたい」と涙を浮かべて語った。
李さんは「肉親に会いたいが、両親は結果的には中国で私を捨て、養父母が育ててくれた。今は永住帰国できない」と複雑な心境を
明かした。康さんは「中国では学校にもろくに行けず、苦しい生活だった。別の養父母に引き取られた弟の消息も知りたい」と話した。
身元につながる情報は、厚労省中国孤児等対策室の臨時電話(03・3593・7890)で受け付けている。【清水健二】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081118k0000m040065000c.html