高架橋のパネル剥離、九州新幹線とつくばエクスプレスで135か所
九州新幹線の高架橋で、パネル状資材の剥離(はくり)などの異常が発生していた問題で、
九州新幹線を建設した「鉄道・運輸機構」(横浜市、旧日本鉄道建設公団)は14日、同線や
つくばエクスプレス(秋葉原―つくば)で同じ資材が使用された高架橋計135か所で剥離が
見つかったと発表した。
日常の運行に危険性はないが、耐久性に問題が生じる恐れがあるため、すべて補修を行うという。
九州新幹線で2004年3月の開業前、高架橋建設で使われたパネル状資材がはがれたり、
浮き上がったりする異常が相次いでいたことが判明。同機構では先月27日〜今月7日まで、
同じパネル状資材が使用された東北、北陸新幹線を含む計620か所を点検した。
その結果、九州新幹線の新八代(やつしろ)(熊本)―鹿児島中央(鹿児島)間で、高架橋
570か所のうち114か所で剥離を確認したほか、建設中の博多(福岡)―新八代でも10か
所を発見。つくばエクスプレスでも11か所の異常が見つかった。
問題の資材は橋げたと橋脚の間に挟み込まれていて、剥離したすき間に雨水が入ると、
コンクリート橋の耐久性に問題が生じる恐れがある。同機構では樹脂ですき間を埋める
緊急補修をするという。
この資材を製造販売した「麻生」(福岡県飯塚市)の広報担当者は、「まだ調査結果を
聞いていないのでコメントしようがない」と話している。
(2008年11月14日13時09分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081114-OYT1T00428.htm