13日午後2時ごろ、東北電力女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市)の原子炉建屋地下1階の放射線管理区域から出火、
グラスウール製のエアフィルターが焼けた。石巻署によると、溶接作業をしていた下請け会社の男性作業員(43)が顔や手足に
重いやけどを負ったが、命に別条はないという。1号機は2月から定期検査で原子炉を停止中で、東北電力によると、作業員の
被ばくや周辺への放射性物質の放出はないという。
東北電力などによると、出火場所は原子炉停止時などに炉内に冷却水を送る「残留熱除去系」のポンプ室。作動時にポンプを冷やす
空調機の耐震工事で、作業員が溶接をしていたところ、火花が空調機内の難燃性のエアフィルター(長さ約1.7メートル、
高さ約1.3メートル、厚さ約3センチ)に燃え移ったとみられる。
同社は、溶接作業時には防燃性の作業服着用をマニュアルで定めているが、作業員は通常の作業服を着ていた。出火時、空調機の
周りにはほかに4人の作業員がいて、うち1人が消火器で火を消し止めた。
女川原発では10月3日、敷地内の作業用建物で火災があったばかり。今月5日には3号機でのプルサーマル計画の実施を決め、
宮城県と女川町、石巻市に事前協議を申し入れた。火災を受け記者会見した東北電力の渡部和則常務は「地域社会に心配をかけ、
心よりおわびする」と陳謝した。
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/11/20081113t13045.htm 依頼439