【依頼17】
トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)の09年3月期決算で、本業のもうけを示す営業損益が赤字になること
がわかった。赤字は100億円規模になる見込みだ。米国の金融危機の影響で北米での売れ行きが落ち込み、
大幅な減産になるためだ。
トヨタ九州が11日に発表した今年9月中間決算は、売上高が前年同期比2.8%減の4627億円で、
中間決算では4年ぶりの減収。営業利益は28.5%減の49億円、純利益も23.1%減の31億円で、
ともに2年連続の減益だった。
4〜9月の生産は前年同期比9.2%減の約18万4千台だった。トヨタ九州は今年度の生産計画を前年度
比約28%減の約32万台に引き下げており、下期の生産はさらに落ち込む見通しだ。
このため、すでに派遣社員約800人の契約を途中で解除したほか、来年1月からは組み立てラインの一部
で夜間操業をやめ、さらに人員を減らすことも検討している。
減産に加え、設備投資の償却負担もかさみ、赤字が拡大しそうだ。トヨタ九州の営業赤字は生産開始から
間もない94年6月期(95年から3月期に決算期変更)以来になる。07年度に初めて1兆円を突破した
売上高も09年3月期は3割前後減る見込みだ。
親会社のトヨタ自動車が発表したグループ全体の09年3月期決算予想では、営業利益は前期より7割少ない
大幅な減益になっている。トヨタ九州は高級車レクサスや大型車を生産し、約9割を米などに輸出していることから、景気低迷の影響が
大きいとみられる。
2008年11月12日3時0分
http://www.asahi.com/business/update/1112/SEB200811110024.html