台湾国防部(国防省)は31日、南部・高雄の左営海軍基地で、海兵隊による上陸訓練を
メディアに公開した。中国要人の陳雲林・海峡両岸関係協会会長の初訪台を週明けに控え、
自主防衛態勢を維持する姿勢を示し、馬英九政権の対中傾斜を警戒する内外世論の批判を
かわす狙いとみられる。
訓練は同基地内にある実弾演習場で行われ、米軍がイラク戦争で使用したものと同類で、
台湾海軍が保有する水陸両用兵員輸送車(AAV7)などを投入。中国軍に占拠された通信
施設を、海上から上陸した海兵隊が奪還するという想定で行われた。
対中融和を目指す馬政権は中国に和平を呼びかけてきたが、28日には陳肇敏国防部長
(国防相)が戦略的抑止力は「国家の安全を守り、両岸交渉の後ろ盾にもなる」と兵器開発を
続ける考えを表明するなど、自主防衛力の整備に向けた動きが強まっている。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081031/chn0810311926003-n1.htm